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前立腺がんは患者数が急増している癌です。早期発見のために前立腺がんの原因、症状、検査、治療を知っておきましょう!

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前立腺がんの検査
前立腺がんを早期発見するには

 前立腺癌は初期症状が乏しいものの、検診などで適切に検査を受ければ比較的見つけやすい癌でもあります。早期発見のためにも前立腺癌の検査について知っておきましょう。

目次


前立腺がんには特有の症状がない


 前立腺がんは早期のうちに発見し治療することができれば、約90%の人が完治の期待できる癌です。しかし、実際のところ前立腺がんは早期発見することが非常に難しい癌でもあります。

 どうして前立腺がんは早期発見が難しいのでしょうか?その理由は、前立腺がんには特有の症状がなく、非常にわかりにくいことがあげられます。特に初期の前立腺がんは目立った自覚症状がないために発見が遅れてしまいがちです。

 前立腺の代表的な病気である前立腺肥大症は、尿道周辺の内腺に多く発症するため、病気が進行すると排尿障害などの症状が現れるようになります。しかし、前立腺がんは尿道から離れた前立腺の外側に多く発症するため、前立腺がんが発生しても排尿障害などの症状があまり現れません。



排尿障害が現れたらすでに進行癌の疑い


 仮に自覚症状が現れたとしても、病院を受診しない人が多いことも発見を遅らせる原因の一つです。なぜなら、前立腺がんに起きやすい症状の代表格が排尿障害ですが、前立腺がんを発症するのは高齢者が多いことから、前立腺肥大症と勘違いしたり、歳のせいだからと軽く考えられたりします。

 しかし、前立腺がんの場合は前述のとおり癌好発部位が尿道から離れているため、尿道まで癌が達して排尿障害などの自覚症状が現れる時には、癌の進行がかなり進んでいることが多くあります。前立腺癌の症状としては、排尿障害のほか、排尿痛、血尿、膀胱刺激症状などがあります。

 前立腺がんには骨に転移しやすいという特徴があり、前立腺がんが骨盤や椎骨などに転移すると腰痛や神経痛のような痛みを起こすようになります。

 腰痛も神経痛もありふれた症状であるため、誰も前立腺がんを疑うことなく、腰痛で整形外科を受診した際に癌が発見されるという事例も多くあります。しかし、骨に転移が進んでしまっている前立腺がんは末期の状態ともいえます。

前立腺がんは検診で発見しやすい


 前立腺がんの詳しい発症メカニズムはまだ解明されておらず、前立腺がんを確実に予防する手段はありません。しかし、前立腺がんは自覚症状が少ない癌ですが、検診では肺がんや胃がんよりも発見しやすい癌でもあります。

 そのため、定期的に検査を受けて発見の機会を増やす事が、前立腺がんの早期発見には何よりも大切なのです。

 前立腺がんは早期に治療を行うことができれば、その多くは根治が期待できる癌であることから、50歳を超えたら前立腺がんを意識し、症状がなくても定期的に前立腺癌の検査を受けるようにしましょう。

前立腺がんの検査の種類


 前立腺がんの検査には、医師による問診のほか、尿検査、直腸診、血液検査(PSA検査)、経直腸エコーなどがあり、癌の中では検査で比較的見つけやすい癌であるといえます。これらの検査は比較的容易に行うことができ、異常が認められた場合には確定診断に必要な生検(組織学的検査)を行います。

医師による問診
 前立腺がんに限らず、どの病気もまず始めに問診が行われます。問診とは医師が口頭で患者の自覚症状や排尿障害の有無、排尿障害がある場合はその状況、病歴、現在治療中の病気の有無などを直接聞き、患者の病状やこれから行う検査を判断するためのデータとして、カルテに記録します。

 前立腺癌になると尿道が圧迫される事によって、排尿障害が起こりやすくなります。そのため、前立腺癌の検査を進める上で排尿障害の有無や程度を確認する必要があります。

 病院によっては診察の前にあらかじめ問診票が渡され、自分で上記の問診項目を記入してから医師の問診に臨むところもあります。自覚症状はすぐに答える事ができますが、既往歴や家族歴などはあらかじめメモ紙に書いて準備しておくと伝え漏れが防げます。

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尿検査
 尿検査は前立腺癌に限らず、泌尿器系の病気を調べる上で基本となる検査です。健康診断では必ず行う一般的な検査であるために多くの人が経験したことのあり、腎臓から尿道にいたる尿路の病気を調べることができます。

 尿検査は専用の紙コップに尿を採り、尿の色や濁り、臭気、尿中に含まれる組織や成分を調べる検査です。特別指示がない限りは、尿の出始めではなく、排尿し始めた後の中間尿を採取します。

 採取した尿では赤血球や白血球などの血球成分や細菌などの有無を顕微鏡で確認したり、分析器を用いて尿中の尿タンパク、尿糖、円柱細胞、結晶成分などを調べます。

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血液検査(PSA検査)
 前立腺がんになると前立腺特異抗原(PSA)と呼ばれる腫瘍マーカーが前立腺から放出されるようになります。

 PSAは前立腺の上皮から分泌されるタンパク分解酵素で、通常は精液中に分泌されていますが、前立腺がんになると血液中に混ざるようになります。PSAは癌が進行するほど血液中により混ざるようになるため、血液中のPSA値も大きくなります。

 腫瘍マーカーは複数の部位から放出されるものもありますが、PSAはほとんどが前立腺から放出されるため、高い確率で前立腺がんを特定する事ができます。

 PSA検査は採血して血液中のPSA値を調べるだけの簡単な検査であるため、前立腺がんが疑われる場合にはまずPSA検査が行われるほか、前立腺がんの治療効果を調べたり、再発の有無を調べる際にも行われます。

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直腸診
 直腸内指診(以下、直腸診)とは患者が仰向けや横向きになり、医師がゴム手袋の指にゼリーをつけ、肛門から直接指を入れて前立腺の大きさや硬さを触診する検査です。前立腺は直腸のすぐ隣にあるので、肛門から5cmほど指を入れると直腸の壁越しに前立腺に触れることができます。

 正常な前立腺は表面が滑らかで柔らかく、栗のような大きさと形をしている臓器ですが、前立腺肥大症などで肥大するとゴムのような弾力性を持つようになり、直腸内に突き出てくるようになります。

 さらに前立腺が癌になると、表面は石のように硬くなり、ゴツゴツしてきます。医師は直腸の壁越しに前立腺に触れることで、前立腺の硬さや表面の状態(デコボコしているか)、大きさが左右対称かなどを調べます。直腸診を受けた患者のうち、20〜40%に異常が発見されるとされています。

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経直腸エコー検査
 エコー検査とは超音波検査の事であり、超音波を前立腺に当てて、その反響(エコー)を画像化して前立腺の状態を調べる検査です。

 経直腸エコー検査(経直腸的超音波断層法)は超音波を発するプローブを患者の肛門に挿入して行う検査で、腹部からの超音波検査に比べて鮮明な画像が得られるため、より正確な検査が行えます。そのため、前立腺がんの超音波検査には直腸から行う経直腸的超音波断層法が多く用いられます。

 この経直腸的超音波断層法は直腸診と同様にベッドの上で側臥位をとり、プローブの先端にゼリーを塗って肛門から挿入します。肛門から器具を挿入することに抵抗を感じる方もいますが、挿入する際に痛みを感じる事はありません。

経直腸エコー検査をもっと詳しく




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